1995 Ferrari F512M
- テスタロッサ・シリーズの最終進化形
- 1994年〜1996年の3年間で501台を生産
- フェラーリ製市販12気筒ミッドシップの最終モデル
365GT4/BB、512BBの後継モデルとして1984年にデビューしたテスタロッサ・シリーズの最終進化形として、1994年のパリ・サロンでデビューしたF512M。テスタロッサ、512TRとシリーズが続いた後、512TRを改良したモデルという意味合いから“Modificata”=イタリア語で“改良”という言葉の頭文字を取った“M”を加え、F512Mという車名となった。“512”は5ℓの総排気量で12気筒を備えたエンジンであることを意味する。なおF512Mは、180°V型12気筒エンジンをミッドに搭載する最後のフェラーリ・フラッグシップ・モデルでもある。
エンジン型式はF113G。燃焼室の形状を新設計して鍛造アルミ製ピストンやチタン製コンロッドなどを採用。さらにはバリアブルピッチの採用でバルブスプリングの追従限界を10,000rpmまで高めるなど、テスタロッサ・シリーズの最終進化形に相応しいパフォーマンスアップ(最高出力:440ps/6750rpm、最大トルク:51.0kgm/5500rpm)が図られている。
エクステリアは3654/BB以来継承されてきたフロントのリトラクタブル・ヘッドライトが固定式に変更された他、テールライトもテスタロッサ以降の特徴だったルーバー越しの角型デザインから4連の丸型デザインへと改められている。
今回出品されるのは、1995年に当時の正規インポーターであるコーンズ・アンド・カンパニー・リミテッドの手で日本へと輸入された1台で、ボディカラーはロッソコルサでインテリアはネロレザーという王道のカラースキームを纏う。初年度登録は2015年3月7日、ファーストオーナーへの納車は3月22日という記録(コーンズ・カンパニー・アンド・リミテッドによる証明書付き)が残されている。
整備点検記録は2006年5月(走行距離:1万1000km)以降のものが残る他、2015年6月から4年間はオーストラリアのコレクターの元で大切に所有されていた記録も残る。
専用ツールやスケドーニ製のレザーバッグなど付属品も残る、大変良質な個体である。