1962 Harley Davidson KRTT Road Racer
- Low-Boy然としたルックス
- Ceriani フロントフォーク
- Borrani RECORD リム(F :WM2 81 / R : WM3 3-18)
- Hurst Airheart リアブレーキ
- Smiths クロノメトリック タコメーター
- Linkert MR-4 キャブレター
- Fairbanks-Morse マグネトー
- 三角形アルミオイルタンク
- ストレートパイプマフラー(ダイヤモンドヒートガード付き)
- グリップテープ張りレーシングシート
ハーレーダビッドソンのレースへの挑戦は、1908年に創業者のウォルター・ダビッドソン自らが搭乗したことに端を発する。1914年にはワークスとしての参戦を開始し、1930年代にはデイトナ200などの本格的なレースで活躍。1935年には13連勝という金字塔を打ち立てた。しかしその後、トライアンフやBSA、ノートンといった欧州勢のOHVエンジンに対抗すべく、1953年に新たな切り札として投入されたのが「KR」シリーズである。
従来のWRシリーズから大きな進化を遂げたKRは、ハンドクラッチ、フットシフト、4速ミッションを採用。さらにリアスイングアームやフロントフォークサスペンションなど、現代のモーターサイクルに通ずる機構を備えていた。その戦闘力は圧倒的で、1955年から1969年の間にデイトナ200で実に12度の優勝を飾り、1956年には全クラス制覇という偉業を達成。文字通り、ハーレーダビッドソンの黄金期を象徴する歴史的モデルとなった。
今回出品される個体は、そんな栄光の時代を駆け抜けたレーサーとされる1台だ。
「62KR2043」というエンジン番号が示す通り、まさに黄金期の最中である1962年製であることを窺わせる。
特筆すべきは、当時のレースシーンを物語る珠玉のパーツ群だ。イタリア製のCerianiフロントフォークをはじめ、前後のBorrani RECORDリム、Hurst Airheartの刻印が刻まれたリアブレーキ、そしてSmiths製クロノメトリック・タコメーターなど、一級品の装備が惜しげもなく組み込まれている。さらに、Linkert MR-4キャブレターとFairbanks-Morseマグネトーが備わり、三角形のアルミオイルタンクやダイヤモンドヒートガード付きのストレートパイプマフラーが、レーサーとしての凄みを強調する。
グリップテープ張りのレーシングシートや、タンク上部のレザークッションを備えたその姿は、KRシリーズの最終進化版であり、1968-1969年のデイトナ200を制した“Low-Boy”フレームモデル然とした佇まいを纏っている。
現在、エンジンの始動は未確認となっているが、過去には日本国内のクラシックバイクレースへの参戦実績も持つ。ミュージアムピースとしてのコレクション価値は言うまでもないが、適切なメンテナンスを施せば、かつてデイトナ最強を誇った荒々しい鼓動を、再びサーキットで響かせることもできるはずだ。





































































































































