1987 Ferrari 328 GTS
- 秋 33を引き継ぐ1台
- 秋田で納車され、3オーナー目
- 走行距離僅かに12,408km
- オリジナル度の高い個体
- 日本正規輸入車
- ピニンファリーナによるデザイン
- 6,068台生産された中の1台
1985年のフランクフルト・ショーでデビューしたFerrari 328は、フェラーリの歴史において特別な位置を占めている。モデル名は「3.2Lの8気筒」を意味し、先代308の美しいプロポーションを受け継ぎながら、バンパーの一体化などモダンなエッセンスを加えたその姿は、ピニンファリーナによってデザインされた。
電子制御が介入する前の、ドライバーの五感とワイヤーで繋がったダイレクトな操縦性、そして最高出力260hp(欧州仕様は270hp、日本仕様はマフラーや排ガス規制により260hp)を発揮するV8 NAエンジンの官能的なサウンドは、クラシック・フェラーリへの入り口としても、また究極のコレクションとしても絶大な支持を集め続けている。
本個体は、そんな328 GTSの中でも、日本のクラシックカー・シーンにおいて「文化遺産」とも呼ぶべきストーリーを宿している。
本車両は日本正規輸入車としてデリバリーされた後、秋田の地で最初のオーナーへと納車された。特筆すべきは、当時登録された「秋 33」という、当時ナンバーを、秋田在住の歴代のオーナーが大切に、そして途切れさせることなく引き継いできたという点だ。自動車の価値はコンディションだけでなく、その車両がどのような道を歩んできたかというヒストリーも重要だ。この北国で愛されてきた証たるナンバーの系譜は、本個体が日本で歩んできた美しい軌跡そのものである。
さらに、新車から現在に至るまで、わずか3名のオーナーの元でしか過ごしていないという素性の良さだ。大切にガレージで秘蔵されてきた結果、走行距離はわずかに12,408km。この個体は、乱暴なカスタマイズの手からは完全に無縁であり、細部に至るまで驚くほど高いオリジナル度が維持されている。
重厚なドアを開ければ、そこには1.2万kmという距離にふさわしい、新車時のタイトな緊張感を色濃く残した美しいインテリアが広がる。ピニンファリーナが描き、職人が仕立てた上質なレザーやインパネのコンディションは、これまでのオーナーたちがいかにこの車両を「道具」としてではなく「宝物」として扱ってきたかを無言で証明している。
総生産台数6,068台。その数字以上に、これほどオリジナル度が高く、かつ「秋 33」の血統を現代に伝える、実走行1.2万km台の328 GTSに出会える機会は、二度とないかもしれない。











































































































