TOPFUEL S2000 Type-RR
- 「筑波」51秒762をマークしたタイムアタック専用マシン
- 最大出力1000psを発生するパワーユニット
- 風洞実験により設計された「ボルテックス」製エアロダイナミクス
- ホリンジャー6速シーケンシャルミッション
車両解説
●全ては「タイムを削る」ために
”チューニングカー”ショップ「トップフューエル」がその威信をかけて作り上げた究極のタイムタック専用マシン。
心臓部に搭載するパワーユニット、GCG・GTX3582Rタービンを採用したターボエンジン+NOSシステムは、最大出力1000psという驚異的なパワーを発揮する。
その大パワーを受け止めるべく、トランスミッションもホリンジャー製6速シーケンシャルミッションが備えられ、クラッチもATS製カーボンダブルプレートが採用されている。
そして見たものを思わず圧倒するエクステリアは「ボルテックス」製のエアロダイナミクスで統一。もちろんこの物々しいルックスは、決して虚仮威しなどではない。あらゆる空力パーツは、本格的な風洞実験によって精緻な計算のもと設計されている。この姿は、まさしく「速く走るため」に行き着いた境地なのだ。
ロールバーが張り巡らされた内装は、BRIDE製のGTタイプフルバケットシート、カーボン製<BR>ダッシュボード、NOSタンクなどが備えられ、スパルタンなインテリアに仕上げられている。
●国内主要サーキットで次々にコースレコードを樹立
非常に攻撃的かつ、純粋なタイムアタックマシンとして仕上げられたこの車両は、もはやレーシングカーをも凌駕するポテンシャルを持っている。
タイムアタックの聖地として知られる「筑波サーキット」で、51秒762というタイムを叩き出し、当時のFRマシンのコースレコードを樹立。これを皮切りに、国内主要サーキットに次々に殴り込みをかけ、圧倒的な速さを見せつけた。
そして「富士」、「岡山国際」さらには「鈴鹿」まで、レコードを塗り替え、伝説のアタックマシンとして語り継がれることとなるのである。
2012年・2013年には、オーストラリアのワールドタイムアタックチャレンジで海外にも進出。その伝説は世界的にも広く認知された。
●”チューニングカー”としてのアイデンティティ
そしてこの「S2000 Type-RR」で白眉なのが、ボディを市販車ベースとし、パイプフレーム化など大規模な加工がなされていないという点である。そのため、車重は1140kgとなっており、それほど軽量には設定されていない。
これは「トップフューエル」が、あくまでも「”チューニングカー”であること」にこだわったからだ。それはチューニングショップとしてのプライドをかけて、”チューニングカー”の限界に挑戦することを意味していた。
その情熱は上記の通り、限界を超越した圧倒的な速さへと直接的に結びつき、チューニングカーにおける新たな地平を切り拓いた。この「S2000 Type-RR」が打ち立てた記録は、今後もチューニングがもつ無限の可能性を象徴する存在として、語り継がれていくことだろう。