1966 トヨペット クラウン セダン(MS41)
- ▶直列6気筒エンジン搭載「デラックス」グレード
- ▶エバポレーター兼冷蔵庫 装備
- ▶長年屋内保管された不動車
新しい車両規格に合わせてボディが大型化された「2代目クラウン」は1962年に発売された。その品格ある「フラットデッキスタイル」は当時のアメリカ車から強い影響が見ることができる。特徴的な印象を受けるフロントグリルはトヨタ社の頭文字”T”をモチーフにしており、複雑なプレスによって成形されたボディラインからも、モダンな雰囲気の中に遊び心を感じさせる。
シャシーには、高速道路の開発が進んでいた背景から、剛性の高いX型プラットフォームフレームにより安定性が高められた。エンジンは初代のものを引継ぎ1.9ℓ直列4気筒OHVの「3R型」を採用。後の1965年には新たに直列6気筒エンジン搭載車がラインナップに加わっている。その走行性能は”高級車セダン”の枠を越え、1963年に鈴鹿サーキットで開催された『第一回日本グランプリ』においてクラス優勝を果たした。
当個体は先述した直列6気筒エンジンを搭載した「デラックス」グレードとなる。外装はエンブレム類に小傷が見受けられる程度で、ボディやメッキパーツなどは良好なコンディションを維持している。
内装のシートやドアパネルにはシミや汚れが残るものの、インパネ周りやハンドル類は比較的良好な状態であり、ダッシュボード中央に配置された時計が目を引く。
トランクルームには、COOL-BOXと印字されたエバポレーター兼冷蔵庫が装備されている。
エンジンの始動にはメンテナンスが必要となるが、クラウン初となった直列6気筒エンジンの歴史的価値は高いと言えるだろう。オドメーターは16,216kmを指す。