1980 いすゞ 117クーペ XD-L(PAD96)
- ▶C223型2200ディーゼルエンジン搭載「XD-L」モデル
- ▶車検 令和5年3月
- ▶社外製ハンドル 純正品付属
1970年代国産車を語る上で外せないのがこの「いすゞ117クーペ」。登場以来、熱狂的な支持を受け、13年という長期にわたるロングセラーとなった名車である。
これほどまで多くの人々の心を掴んだ要因は、やはりそのデザインの美しさだろう。前後のホイールアーチに描かれた官能的なフェンダーラインは、それまでの国産車にはないエレガントさを放っていた。デザインを手掛けたのはイタリアを代表するカーデザイナー、G・ジウジアーロ。
初期型においてはデザイン通りの美しさを担保するため、作業工程のほとんどが手作業で行われていた。中期型からは、機械プレス成形が可能となり、大まかなフォルムは維持しつつ量産が行われていく。
本個体は、1980年製の最終型、2.2リッターディーゼルエンジンを搭載した「XD-L」モデル。「XD-L」は117クーペのラグジュアリーモデルの1つとして登場し、わずか1年ほどしか生産されなかった非常な希少なモデルである。オドメーターは、113,786kmを表示。
機関系のコンディションは良好で車検も令和5年5月まで取得済みである。圧倒的な存在感を放つシャモニーホワイトの外装は、ヨーロッパ車なような気品に溢れており、このクルマの美しさを引き立てている。内装にはマホガニー調デザインがインパネ周りにあしらわれ、高級ソファを思わせるシートは、「117クーペ」のエレガントさを表現。ホイールは、80年代に流行したブリヂストン製「SPINTO71」を装備している。
多少の経年変化は各所に見受けられるが、走る芸術品と言えるにふさわしい美しさを維持している個体と言えるだろう。