1966 Lamborghini 400GT 2+2
- 247台製造の中の1台
- ASI認定(AUTOMOTOCLUB STORICO ITALIANO)取得個体
- 極上コンディションを維持
車両説明
●ランボルギーニ創世記を象徴する文化遺産機関認定個体
1965年に登場したランボルギーニ「400GT 2+2」は、同社が始めて量産したモデル「350GT」から改良を加え、翌年の66年に発売された同社の記念すべき量産2番目のモデルである。
このモデルは前モデル「350GT」を超えて、世界各国のエンスージアストたちに高く評価されたが、ボディ製作を担っていたトゥーリング社が惜しくも解散。そのため人気とは裏腹に生産期間は2年ほどで、台数はわずか247台のみが製造されただけとなった。
当個体はそんな希少性の高い「400GT2+2」の中でも、ASI認定(AUTOMOTOCLUB STORICO ITALIANO)を取得している、極上個体である。ASIとはイタリアにおける自動車を文化的遺産として統括する専門機関。厳しい認定条件をクリアしているこの個体のコンディションは内外装ともに、オドメーターが指し示す2,735kmという数値が本当では無いかと思うほど良好なコンディションを維持している。
●コンセプトは「全てにおいてフェラーリを凌駕すること」
当時フェラーリが販売していた量販モデルは、レース車両そのもので、利便性を一切考慮することのない車両を販売していた。ランボルギーニ創始者であるランボルギーニ・フェルッチオは、このフェラーリ量販車が抱えていた問題点に突破口を見出す。
そこで彼は、レーシングカーライクなモデルではなく、高性能かつ優雅で長距離を快適に走るGTカーの製作に着手するのである。
●「350GT」の成功で自信は確信に
そして1964年、ランボルギーニはコンセプト通り量販初のモデルとして「350GT」を発表する。
270psのパワーと乗りやすさを両立したV12ユニット、カロッツェリア ツーリングの美しいボディは極限まで作りこまれ、宣言通り当時のフェラーリを圧倒するモデルを誕生させたのだ。
これはもちろんフェルッチオの狙い通り高い評価を受けた。そしてランボルギーニが新進気鋭の高級自動車メーカーとして世界へと一気に知れ渡ったのである。
●「400GT」で完成形へ
そして「350GT」の生産が終了した翌年の1966年、フェルッチオはより理想を具現化した「400GT」を発表する。
V12型エンジンは、排気量が4Lへと引き上げられ、最高出力は320psに。さらにボディ素材をアルミ合金から、スチール製に変更し、ボディ重量は増えたものの、高い剛性により、より質の高い航行を可能とした。
さらに実用性においてもさらなる見直しがなされ、2+2モデルをラインナップ。居住性が確保されたことで、その優雅さには磨きが掛かり、またしてもライバルであるフェラーリより一つ頭の抜きん出た車を誕生させたのであった。
「ランボルギーニ」の創始フェリッチオの理想が具現化した走る文化遺産。その価値を理解する人物に手にしてもらいたい後世にも引き継ぎたい逸品である。