1968 FIAT 500
- 近年レストアが施され良好なコンディションを保つヌヴォーラ500
- 新品のキャブレター等、機関系も好調
- リヤキャリアにはラタン製のピクニックボックスが付属
フィアット500の起源は1936年に発表され1955年まで生産された初代500(トポリーノの愛称で親しまれた)にまで遡ることができるが、今日でもフィアット500と言えば誰もが真っ先に思い浮かべるのは、1957年に登場した2代目の“ヌオーバ500”となるのではないだろうか。
ヌオーバ=新しいと名付けられた2代目は、実際には初代トポリーノの後継モデルではなく、全く新たなコンセプト(モノコックボディのリヤエンジン車)で生み出された意欲作だった。
“チンクエチェント”という愛称が一般化したのもこのヌオーバ500からであり、1977年に生産中止となるまで通算で400万台が生産(様々なモデルバリエーションが存在)された大ベストセラーであり、世界各国に熱烈なファンが存在する。
当個体は1968年製の後期型(500F)で、前期型の前開きドアが現代的な後ろ開きドアとなったほか、さまざまな面での改良が施されているモデルとなる。
3年ほど前にイタリアのスペシャリストの手でレストアが施されており、ボディ、足回り、機関系、インテリアに至るまで非常に良好なコンディションが保たれている。また、純正のリヤキャリアを装備するほか、お皿やカテトラリーがセットされたラタン製のランチボックスが付属するのも嬉しいポイントとなるだろう。
チンクエチェントならではの、現代の視点で捉えるとまさにコンパクトな車体に夢を満載にして、仕立てのよいキャンパストップを開け放ちトコトコと心躍るドライブに出かけてみてほしい。