1965 ALFA ROMEO GIULIA SPRINT GTA by Bertone
- 生産台数はコルサも含め501台
- 車両重量は僅かに820kgの超軽量モデル
- オリジナル度の高いストラダーレ
- ベルトーネによる流麗なボディワーク
ジュリア・スプリントGTAの活躍により、アルファロメオは1960年代から70年代初頭の国際ツーリングカー選手権でとても大きな成功を収めた。GTAの“A”は“alleggerita”—イタリア語で“軽量”を意味するホモロゲーションスペシャルであり、その小柄なベルリネッタスタイルには似つかわしくないほどの驚くべきパフォーマンスと流麗なベルトーネ製のボディワークのおかげで、多くの収集家の間で今も高い人気を集める1台とされている。
厚さ1.2mmの「Peraluman 25」アルミ製ボディパネルをボディ全般に使用した結果、車体重量は僅かに820kgと、その名に恥じない“超軽量”を実現。115ps(レース仕様のコルサは170ps)の1,570cc直列4気筒エンジンを伴った実に爽快なパフォーマンスを披露してくれる。
マグネシウム製のオイルサンプ・カムカバーやクラッチハウジング、ツインオーバーヘッドカム、ツインウェーバー 45 DCOE14キャブレター、クロスレシオの5速マニュアルトランスミッション、ダブルウィッシュボーンとコイルスプリング/ダンパーユニットを備えた独立フロントサスペンション、およびコイルスプリング/ダンパーを備えたリジットアクスルリヤサスペンションと、その中身を知れば知るほどに、GTAの熱い走りの魂が、自然とそのどこか愛嬌のある段付きフェイスの中に浮かび上がってくる。
GTAの生産台数はレース専用のモデルであるコルサも含めて501台のみ。ホモロゲーション取得用のストラダーレの大半が好事家たちの手でレース仕様に作り直されていったなか、当個体のようなオリジナリティ性の高いGTAストラダーレは、かなり希少でコレクタブルな1台となることだろう。