1970 Nissan Fairlady Z432
- 生産台数419台の中の1台
- S20エンジン搭載 5MT
- 細部にオリジナルを残す前期型
- ヒーターレス
1969年(昭和44年)10月に登場した初代フェアレディZ(S30型)は、日本のみならず北米市場を中心に世界的な大ヒットを記録。日産の象徴とも言えるスポーツカーとして9年間にわたり生産され、累計52万台以上という、単一型式のスポーツカーとしては前例のない販売記録を樹立した。
その中でも、当時のスカイライン2000GT-R(PGC10型)と同じS20型エンジン 直列6気筒・4バルブDOHC・160psを搭載した高性能モデル「Z432」は、シリーズの頂点に位置する存在だ。
LSD(リミテッド・スリップ・デフ)やマグネシウム製ホイールといった贅沢な装備を選択できたZ432だが、本個体はスチールホイールを装着した1台。外装にはチンスポイラーを備え、リアガラスは熱線なしタイプへと変更されている。
シートはS31のものが装着される一方で、前期型オリジナルのステアリングホイールや、チョーク&スロットルレバーが並ぶコンソールなど、当時の雰囲気をしっかりと残すディテールが魅力。さらに、ヒーターレスという希少な仕様も見逃せないポイントだ。
「Z432」ならではの純粋なエンジンフィールと、時代の熱気をそのまま纏った希少な1台。今なお強烈な存在感を放つ、日本が誇るピュアスポーツの金字塔である。























