1973 Nissan SKYLINE 2000 GT-R(KPGC110)
- 生産台数は僅かに197台
- オリジナル度の高い良質なコンディション
- 走行距離計は4万3460kmを表示
当時の広告キャンペーン、「ケンとメリー のスカイライン」にちなんだ「ケンメリ」の 愛称でも知られる4代目は、現在に至るス カイラインのキャラクターを決定付けたモデ ル。そのスポーティにしてラグジュアリーな 風情も漂わせるエクステリアは、往年の日本 車らしくアメリカ車の影響も感じさせる佇ま いだが、サーフィンラインと呼ばれたボディ サイド下部の特徴的キャラクターラインは先 代から継承している。
2ドアハードトップと4ドアのGTモデル で初採用となった丸型4灯のテールランプデ ザインは、実に10代目まで引き継がれるスカ イラインのアイコンにもなった。しかし、そんなC110型をベースとしたKPGC110型、2 代目GT-Rは不遇な存在として名を残すこと になる。GT-Rといえば初代、あるいは1989 年に復活した3代目に代表されるモータース ポーツ界での華々しい活躍をイメージするク ルマ好きは多いはず。だが、この2代目に関 しては発売の前年に開催された東京モーター ショーでレーシング仕様のコンセプトカーが 出展されたのみ。実戦に投入されることはつ いぞなかった。
そればかりか、市販モデルの販売も発売さ れた1973年のうちの数ヶ月のみ。公称の総生 産台数も、わずか197台とされている。その理由は販売の目的が先代から受け継いだ2l直列6気筒エンジン、S20型の在庫処分だっ たというものや、エンジンに装着するキャブ レターが197台分しかなかった等、諸説ある ようだが結果として2代目はGT-Rというよ り極めて希少な量産車としてクルマ好きの記 憶に刻まれることとなった。
出品車は全体的にオリジナルの状態をきち んと維持しており、定番のワタナベ製ホイー ルとサスペンションが社外品に変更されてい る以外は大きな改造箇所は認められない。走 行距離計も4万3460kmを示す低走行車であ る。希少性という意味では2000GTにも負け ず劣らずのケンメリGT-R。その価値は今後さ らに上昇していくことだろう。