株式会社BINGO

2025/01/10 FRI - 2025/01/12 SUN

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SUPER CAR AUCTION

1993 Lancia Delta HF Integrale Evoluzione

  • WRCホモロゲーションモデル
  • HFインテグラーレのエボリューションモデル
  • HFインテグラーレ エボルツィオーネの進化版「Evoluzione Ⅱ」

当個体は”デルタ”の中でもよりWRCマシンに近い外観を持ち、高いボディ剛性を持つ1993年式「HFインテグラーレ エボルツィオーネⅡ」。
最大出力215psを発生する4気筒DOHC2.0Lターボ16バルブエンジン、フルタイム4WD、空力を考慮した攻撃的なワイドフェンダーボディは、ワークスマシンを忠実に再現されており人気を博した。

「デルタ」の魅力を語る上で外せないのが、やはりWRCで作り上げた伝説だ。
WRCは、当時人気カテゴリーであった「グループB」を廃止。それに代わり市販車ベースで改造範囲が狭められたカテゴリー「グループA」を新たに発足する。

各チームは規定に合わせたマシンを突貫で製作する必要を迫られ、数多くの問題を抱えることとなる。しかしその中で初戦から圧倒的な速さを見せた車があった。これが後に語り継がれることとなる”グラベルの王者”誕生の瞬間だった。
こうして1987年に華々しいデビューを飾った「デルタ HF」は市販車をベースに、2リッターターボエンジンを搭載。駆動方式もFFからフルタイム4WDへと一新したスポーツモデルとして登場する。その後も他を圧倒する走りを見せつけ、初年度から13戦9勝という驚異的な強さを発揮した。

この活躍を受けたランチアは、翌年から改良を加えた初代「HF インテグラーレ」をWRCに投入。そしてこの「エボルツィオーネ」が登場する1992年までバージョンアップを重ね続け、実に6年もの間、絶対的な王者としてWRC不動の地位に君臨したのであった。
この6連覇記録はいまだに破られておらず、「ランチアデルタ」が”グラベルの王者”と呼ばれ続けている所以となっている。

デルタの魅力はもちろんWRCで作り上げた神話だけではない。
「ゴルフ」への対抗馬として開発がスタートしたこのデルタは、同モデルをデザインした巨匠工業デザイナージョルジェット・ジウジアーロが率いるイタルデザインにより設計された。
「ゴルフ」と共通のハッチバックスタイルは踏襲しつつ、より厳しいデザインへとシフト。内装にはアルカンターラを用いることで、高級コンパクトカーという新たなコンセプトを打ち出したのであった。その美しさは多くの自動車ファンを魅了し、1980年のヨーロッパカーオブザイヤーを受賞する。

そしてこのスタイリングは、WRC神話と合流し、唯一無二のものへと進化を遂げていく。その答えが、当モデル「エボルツィオーネ」だった。WRCマシンを彷彿とさせる大型でレーシーなブリスターフェンダーを装着し、ボディの至るところには空冷ダクトが備えられた。
さらに同時にボディ剛性についても見直しが行われ、ファミリーカーから名実ともにラリーカーへと進化したのだった。

ラグジュアリーなファミリーコンパクトカーの魅力を残しつつ、スパルタンなラリーマシンに変身を遂げた「デルタ」はまさにラリーファン憧れの一台。昨今の著しい価格の高騰ぶりを見ても、この車に向けられる羨望の眼差しは、より一層強まっていくことだろう。

LOT NUMBER11

SOLD FOR:

¥7,337,100

*offered without reserved

車台番号 ZLA831AB000581312
オドメーター 96,671 km