歴代のスカイラインGT-Rの中でも特に人気があるモデルと言われるR32 GT-R。
グループAやN1といった昔のレースでの偉業や、マンガやアニメでの活躍もあり、幅広い年齢層に認知されている。
名機と言われるRB26DETTエンジンと独自の4WDシステムであるATTESA-E-TSの組み合わせは、レースやチューニングカーの舞台で威力を発揮し、今なお現役のマシンが数多く存在する。

当個体はそんなR32 GT-Rの1994年式、後期型のスタンダードグレードにあたる。
最大の特徴は走行距離2,806kmと非常に低走行である点だろう。
そのポテンシャルの高さから、競技車両・チューニングベースとして扱われる個体が非常に多かったため、低走行の綺麗な個体は非常に貴重である。

左のフロント部分に若干の傷が見受けられるが、それ以外は非常に美しいコンディションを保っている。
32に起こりがちなサージタンクの色ハゲやダッシュボードの浮きなども見られず、純正ホイールとポテンザRE71(新車当時の標準タイヤ)の組み合わせも相まって、まるで新車時にタイムスリップしたかのような感覚に陥るだろう。

生産終了から30年近くが経った今でも根強い人気を誇るR32 GT-R。年々状態の良い個体を見つけるのが難しくなってきている中、新車に近い状態の当個体は本オークションの中でも注目度の高い一台と言えるだろう。