1971 NISSAN Fairlady Z432
- スカイラインGT-Rと同じS20エンジンを搭載
- "432"は4バルブ、3キャブレター、2カムシャフトを意味する
- 生産台数は僅かに419台
- 当個体はロールバーやストラットタワーバーで各部を補給済み
1969年にデビューした初代フェアレディZは、当時日産の輸出モデルに使用されていた「DUTSUN(ダットサン、ダッツン)」の名を世界的なものとした功労者的存在だ。
手頃な価格ながら、ヨーロッパ産のGTにひけを取らないパフォーマンスとスタイリングを実現したことから北米を中心に大ヒット。モデルライフは10年におよび、当時のスポーツカーとしては異例といえる55万台もの総生産台数を記録している。
搭載エンジンは主要マーケットだった北米向けが2.4ℓ、日本では2ℓの直列6気筒SOHCが主力。しかし、国内向けZには特別なスポーツエンジンも用意された。それが第1世代のスカイラインGT-Rと同じ2ℓ DOHCのS20型だ。
このユニットは、日産と合併する前のプリンス自動車が開発したレーシングマシン用(R380)を源流としたもので、車名にはS20型の1気筒あたり4バルブ、3キャブレター(ミクニ製ソレックス3連装)、DOHCの2カムシャフトにちなんだ「432」という数字を組み合わせて特別なモデルであることをアピール。排ガス規制のあおりをうけて生産台数が419台にとどまったことも手伝い、エクスクルーシブなZという評価は現役当時より強固なものとなっている。
当個体はボディ補強のためのロールバーやストラットタワーバーが組み込まれるなど、走りに振ったモディファイが施されているが、コンディションは良好な状態を保っている。